定年後の起業と助成金

定年後の起業で収入を得る

■定年後 起業の魅力とリスク
　定年後の起業には、夢の実現、キャリアを生かした独立、ゆとりの収入を得る…など、大きな魅力があります。しかし、家族の同意を得られないための家庭内不和、無理な人脈活用による人間関係の悪化、事業運営の厳しさによるストレス、退職金を狙う起業詐欺の被害、事業の失敗による資金の損失など、それなりのリスクもあります。定年後の起業を考える際は、これらをしっかり見極め、慎重に検討しましょう。
■定年後 起業の成功の鍵
　定年後の起業は、情報収集や人脈が起業成功の鍵となるため、これまでのキャリアが生かせる業種・業界や、趣味の知識・スキルが生かせるビジネスがおすすめです。事業資金は退職金の1/4までに抑え、自宅を事務所とするスモールビジネスから堅実に始めましょう。また、どんなビジネスもインターネットが重要になるので、パソコンが苦手な人は教室に通うなどして、早めにクリアしてください。定年前に起業の計画や準備をしておくと、定年後の起業がスムーズになり、成功率も上がります。

定年後の起業をサポートする公的助成金

●中高年の起業に「自立就業支援助成金（高年齢者等共同就業機会創出助成金）」　…45歳以上の中高年3人以上が自分の職業経験を生かして法人を設立し、中高年等を雇用保険被保険者として雇った場合、起業の経費に対して、500万円を上限とする助成金を支給。
●雇用保険の「受給資格者創業支援助成金」　…雇用保険の受給資格者（算定基礎期間5年以上）で、受給の支給残日数が１日以上ある人が起業して、起業後1年以内に雇用保険の適用事業の事業主となった場合、起業後3ヶ月以内に支払った経費の1/3にあたる助成金を支給。法人等の設立前に公共職業安定所長に「法人等事前設立届」を提出しておく必要があります。
●「地域創業助成金」　…地域に貢献する事業を行う法人または個人事業を起業し、再就職を希望する65歳未満の人を雇用した場合、起業後6ヶ月以内に支払った経費の1/3にあたる助成金を支給。